刑事ジョン・ブック/目撃者(1985年)
★★★★
殺人を目撃した少年と、彼を守りながら犯人を捕らえようとする刑事の物語。話はオーソドックスだが、ここぞという場面のサスペンス演出はさすがで、人間味あふれる登場人物や美しいアーミッシュ村の景色が胸に染み入る。味わい深い名作。
ケープ・フィアー(1991年)
★★★★
デニーロが怖すぎる。
「恐怖の岬」のリメイクにして、圧倒的な狂気でオリジナルを超えてしまった傑作!デニーロにストーカーされるなんて絶対嫌である。スコセッシの暴力演出も極まっており、剥き出しの恐怖が襲いかかるクライマックスはトラウマ級!
ゲーム(1996年)
★★★☆
「セブン」に続き、D・フィンチャーの演出術を堪能できる良作サスペンス。リッチな会社経営者が手にしたゲームへの招待状。帰宅すると家にはピエロ置物が。主人公が巻き込まれてゆく不可解なゲームの恐怖。二転三転しまくる脚本とダークな世界観が見応え抜群!
激突!(1971年)
★★★★★
中年男を襲う殺人アオリ運転の恐怖!弱冠24歳のスピルバーグの伝説的デビュー作。1人の人間と、絶えず命を狙われるスリルだけを配置して極上のエンタメ映画を成立させた歴史的金字塔。天才が天才たる理由がよく分かるサスペンス演出の数々は鳥肌モノ!
ゲット・アウト(2017年)
★★★★☆
スリラーに絶妙な形で人種問題を絡め、アカデミー脚本賞にも輝いた奇跡の作品。前半に張り巡らされた無数の伏線が、怒涛の勢いで回収される後半はまさに圧巻。その衝撃に驚愕する。恐怖とユーモアのバランス感覚も天才的。サスペンス映画の新たなる傑作!
現金に身体を張れ(1956年)
★★★★☆
キューブリックのハリウッドデビュー作であり、既に強盗サスペンス物として完成された大傑作。一滴の血も流すことなく、大金の強奪を計画した主人公の策略が、仲間割れで崩壊してゆくスリル。緊迫感溢れる終盤の展開とラストシーンに痺れる