危険な遊び(1993年)

★★★★

マコーレー・カルキンVSイライジャ・ウッド。奇跡の子役対決が実現した、サイコサスペンスの隠れた傑作。実はカルキン君がサイコパスで、徐々に本性を現し、やがて殺人へと発展してゆくおぞましさ。迫力たっぷりのクライマックス!その2人の対決の凄さに拍手。

危険な情事(1987年)

★★★★

男は、一夜限りの遊びのつもりだった。女は、本気で男を愛した…いわゆる「不倫ドラマ」の原型であり、永久不変のテーマを描いた傑作スリラーである。やがて女は暴走を始め、男と家族の命を狙う。その情念を体現したG・クローズの怪演!戦慄の終盤に絶句。

北国の帝王(1973年)

★★★★

列車のキセル乗車を完遂しようとする放浪男と、何としても阻止しようとするいかつい車掌との対決!驚くほどどうでもよい話と見せかけて、これが滅法面白い傑作。爆走する蒸気機関車の上で、プライドと意地と汗がぶつかり合う男のアクション映画!

鬼畜(1978年)

★★★★☆

愛人に3人の隠し子を産ませておきながら、正妻に隠していた男が、ある日愛人が子育てを放棄したことから修羅場になってゆく話。緒形拳の人間の情けなさ、可笑しさを全て背負ったかのような芝居はまさに圧巻。人間性の極限を見させられる物凄い展開に心震える。

キック・アス(2009年)

★★★★

ダメダメなヒーローオタクが痛い目に遭いながら本物のヒーローに成長してゆく話。小気味良い展開と、ヒットガールが織りなすポップで過激なアクションが最高。コメディとシリアスのバランスも見事。アメコミが見事に三次元で成立している傑作!

キャビン(2011年)

★★★★☆

奇跡の新感覚ホラー。
前半はベタなスプラッターと謎のラボのシーンバックで「なんじゃこりゃ?」という感じだが、後半のとんでもない展開に腰を抜かす。なんという天才的発想。なんという力技。未体験のクライマックスに興奮がぶち上がる。ネオホラーの大傑作!

キャプテン・スーパーマーケット(1993年)

★★★★

死霊のはらわた3作目は、なんと主人公が中世にタイムスリップし、そこで死霊軍団と戦う史劇アクションホラーコメディ!
サム・ライミのイマジネーションに限界は無い。あの手この手のギミックで怖がらせ&笑わせてくる傑作エンタメ映画!

ギャラクシー・クエスト(1999年)

★★★★☆

SFコメディの最高傑作の一つ。
カン違いから、宇宙人による大戦に参加させられてしまったテレビ俳優たち。その設定を存分に活かしたギャグ、秀逸なストーリー!豪華キャストで笑いとスリルとスケール感、そして感動を混ぜ込んだ素晴らしい作品。

キャリー(1976年)

★★★★★

原作者S・キングも絶賛したデパルマの大傑作!バケツの血のシーンは、天才監督が一生に一回出せるかというレベルの驚異的な凄まじさ。劇場が揺れた伝説のラストまで名場面の連続。シシー・スペイセクのビジュアルはまさに奇跡!その哀しきドラマに心震える。

キャリー(2013年)

★★★

普通に破綻なく作られているが、やはりオリジナル版と比べると分が悪いリメイク。クロエちゃんは良い女優だが、いかんせん肉付きが良すぎて、いじめられっ子は似合わない。演出もケレン味が不足しており、やや満足感には欠ける雰囲気に。だが、J・ムーアは恐ろしい

キャンディマン(1992年)

★★★

都市伝説ホラーの最右翼!低所得者たちの間で言い伝えられる怪物の正体は… 現代の舞台を徹底的にリアルに、シリアスに描くことで、本当にいるのではと思わせる演出手腕は見事。何が本当で何が妄想なのか、難解な部分も含め、味わい深く高品質な一本。

CURE(1997年)

★★★★

黒沢清の名を世界に知らしめたサイコスリラーの傑作。一人の人間として生きる役所広司と、虚無そのものを体現したかのような萩原聖人の芝居の対比が凄すぎる。作品全体を全貌の掴めない闇が支配しており、その異様な空気は唯一無二。「あんただれ?」が恐ろしい。

CUBE(1997年)

★★★★★

従来のスリラーの常識を根底から覆した歴史的傑作!
立方体で構成された、殺人トラップだらけの迷宮から脱出しようとする7人。なぜ?なんのために? 謎が狂気を呼び、やがて起こる人間同士の殺し合い。衝撃のグロ描写!観客を未体験の恐怖へ放り込む、忘れじの一本。

CUBE 一度入ったら、最後(2021年)

★★

本家のソリッドさを完膚なきまでに削ったいかにも日本版らしいリメイク。まさかのお涙頂戴CUBE。かといって本家をそのままやってもリメイクする意味が無いわけで、既に完成されたレジェンドに手をつける難しさを改めて感じる一本。

凶悪(2013年)

★★★★

死刑囚を取材したルポライターが、まだ見ぬ殺人事件と凶悪犯の存在を知り、取り憑かれたように取材に没頭してゆく。人間に眠る凶悪性はどこまで酷いのか。それを描き出した白石監督の演出・物語展開に、ハンマーで殴られたような衝撃を受ける。容赦のない傑作。

恐怖のメロディ(1971年)

★★★☆

イーストウッドの初監督作!にして、まだストーカーという言葉のなかった時代に「包丁を振り回すストーカー女の恐怖」を描き切った、後世に残るサスペンススリラーの佳作。背筋の凍るクライマックス、ここぞという場面での眼のアップなど才気溢れる一本。

恐怖の報酬(1952年)

★★★★★

映画史にその名を刻むサスペンス映画の金字塔。ニトロをトラックで彼方の村まで運搬する男たちの運命は…心臓の凍るスリリングなシチュエーションの連続。変貌する人間模様。崩壊する精神。戦慄のラスト。恐怖とは何か。その本質を描ききった究極のスリラー

恐怖の報酬(1977年)

★★★★

世捨て人となった男4人の運命が密林で交錯する時、本当の地獄が始まる…鳥肌が立つほどの物凄い迫力に息が詰まる傑作スリラー。何度もトラックが川に落下したという、吊橋シーンの撮影の狂気!オイルと人間の欲望にまみれた観賞後感は一生忘れられない。

恐怖の岬(1962年)

★★★☆

凶悪犯罪者に逆恨みされた弁護士一家の恐怖を描いたストーカー系サスペンスの古典。派手さはないがR・ミッチャムのネチネチした感じはとても嫌だし、B・ハーマンの音楽は流石としか言えないクオリティだし、ラストの岬での2大スターの対決にも痺れる!

キル・ビル(2003年)

★★★★

タランティーノの日本愛が炸裂した最高濃度のエンタメ作品!開始5分で早速アクション、とんでもない物量のチャンバラをぶち込んだ100分強。アニメの挿入、センス溢れる音楽、鉄球を操る女子高生栗山千明…サービス精神に溢れたアトラクション的傑作!

疑惑(1982年)

★★★★

保険金殺人を疑われた悪女は、本当に殺人犯なのか? サスペンスとして、法廷劇として非常に高品質な傑作だが、もう何を差し置いても圧倒されるのは桃井かおりvs岩下志麻という女の対決。もう肝が座りすぎていて背筋が凍るというか…男には追随できぬ壮絶な世界が凄い!

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